困っている人を精神的に支えたいときは、その人たちの話をしっかり聴くことが大切です。助けが必要な人に対して、私たちは早く気分をよくしてあげたいと思うがゆえに、すぐに具体的なアドバイスを与えようとします。
でも、それがどんなに価値ある知識であったとしても、また、どれほど善意をもってその人を助けたいと思ったとしても、あなたが最初にすべきことは、時間をしっかり取って、その人がどんなことを経験し、何を感じ、何を思ったかを聴くことです。
その人が話をしている間は何か言いたくなるのを我慢し、結論を先取りするのを控え、話の途中でアドバイスをしないようにする必要があります。それがたとえ最高のアドバイスだったとしても、です。
人の経験やアドバイスを聴いて学ぶのはとても大切なことで、私たちはそれによって成長していきます。でも、その方法が効力を発揮するのは、アドバイスを受ける人が自分の話を十分聴いてもらったと感じたあとなのです。
あなたはリーダーです。
少なくとも、ある状況、ある場面でリーダーの役割を求められることがあります。たとえば家庭、職場、地域で、また友人、家族、同僚と一緒にいるときなどです。
誰かがあなたに大切なことを打ち明けるときには、力になってあげること、リーダーシップを発揮してあげることが求められます。あなたが頼りになるリーダーになってその人たちを助けたければ、「まず聴く」という選択をしましょう。
話すことは知識の領域であり、聴くことは叡智の特権である。
(オリバー・ウェンデル・ホームズ)
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