相手をほめたり承認したりすることをアクノリッジメントといいます。アクノリッジメントは、それをどういうスタンスに立って相手に伝えるかによって、大きく二つの種類に分かれます。
ひとつは「You」のスタンスで相手を承認するもの。「よくやった!」「やればできるじゃないか」「優秀だね」、つまり「あなたはこうだ」と相手に伝えることです。もちろん、こういった承認を受ければ決して嫌な気はしません。しかし一方でこのタイプの承認には、それ自体が評価ととられてしまう可能性があります。受け手があなたのことを尊敬していて、自分のことを評価するに値する人だと思っていれば話は別ですが、そうでない場合、このタイプの承認は受け取りにくいものになるかもしれません。このような承認を受けたとき、つい「そうでもないですけど」なんて言葉が口をついたりしませんか?その言葉はどのくらいストレートに自分の中に入ってくるでしょうか?
二つめのタイプは、相手が自分に対してどういう影響を与えたのかを言葉にするものです。つまり「You」ではなく「I」の立場。「きみががんばっているのを見ていると僕もやる気が高まるよ」「今日のきみのプレゼンは安心して見ていられたよ」このタイプの承認は相手の中にストンと落ちます。こちらはそう思っているのですから、それは否定のしようがないわけです。そして、いわれると、とても嬉しいものなのです。「信頼しているよ」「任せたよ」などもこのタイプです。
「You」の立場で誰かを承認しようと思ったら、ちょっと立ち止まってそれを「I」の立場の承認に変えてみてください。相手の反応は、驚くほど違います。
ポイント:評価ではなく、相手について自分がどう感じたかをほめ言葉にする
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