665 仮眠をとる名高い物理学者のアルバート・アインシュタインは昼食後にいつも20分ほど昼寝をしていたことが知られています。レオナルド・ダ・ヴィンチ、トーマス・エジソン、ウィンストン・チャーチルなども仮眠を習慣にしていました。仮眠は学習中の脳にいい影響を与えます。仮眠は、練習中の形成された神経回路を強化し、脳を次のセッションに向けて準備させるのに役立ちます。学習の前は新しい情報の吸収に向けて脳を準備させるために睡眠をとることが望ましいのです。ちょうどスポンジに水を吸収させる前にいったん乾かせるように。2017.10.30 21:05
664 うまくできたらその瞬間を脳に焼きつける練習をしていてもっとも充実感が得られる瞬間のひとつは、初めて完璧に繰り返しができたときです。そんなときは、そこで動作を止めて心のテープを巻き戻し、それを心の中でリプレイしましょう。そして、その感覚、リズム、心の刺激を記憶しましょう。完璧に繰り返しができた瞬間を脳に焼きつけるのです。あなたはそれを何度も体験したいですよね。完璧に繰り返しができたことは、スキルを完璧にするための出発点です。うまくできて初めて練習が始まるのです。2017.10.29 23:14
663 どんなときでも「するふり」をするテーブルの上でピアノを弾く練習をするふりをすることや、両足を床につけたままスキーのスラロームを滑るふりをすることは、深い練習をするという観点に立つと理にかなっていることです。必要不可欠な動き以外のすべてを取り除くことで、一番大切なことに意識を集中できるからです。このことは、正しく背伸びをすることにつながります。2017.10.28 22:10
662 目を閉じる深い練習をするもっとも効果的な方法は、目を閉じることです。目を閉じることは、能力の限界に近づいてスイートスポットに到達するのに効果的だからです。目を閉じると、集中力を妨げる要因がなくなり、五感の中の視覚を除く4つの感覚(聴覚、嗅覚、味覚、触覚)が研ぎすまされて、新しフィードバックが可能になります。目を閉じることは、慣れ親しんだスキルですら奇妙で新鮮に感じることことになり、課題や青写真を脳に刻み込ませるのに役立ちます。2017.10.27 23:13
661 ペースを落とす新しいことを覚えると、次はもっとペースをあげたくなることはありませんか?気持ちはわかりますが、とくにハードスキルを身につけるときには、ペースをあげることはいい加減さにつながりやすいのです。ペースをあげて正確さをおろそかにするのではなく、意識的にペースを落とすことが重要です。超スローモーションの練習は拡大鏡のように作用します。スピードを落とすことで、ミスをはっきりと認識でき、それによって修正することができるのです。大切なのは、どれだけ速くできるかではなく、どれだけゆっくりと正確にできるかです。2017.10.27 00:42
660 練習スペースを縮小する練習スペースを縮小して、そこでの繰り返しを増やし、密度を濃くして目標を明確にすると、ますます深い練習をすることができます。このアドバイスは物理的なスペースにだけあてはまるのではありません。例えば喜劇作家はツイッターの140文字の枠を使ってスキルを磨きます。次のふたつの問いに答えてみましょう。・背伸びと繰り返しに必要な最小限のスペースはどのくらいか?・効率的な意思疎通を妨げている余計なスペースはどのくらいか?2017.10.25 23:51
659 脳の神経回路が高速化されている様子をイメージする深い練習をするたびに脳の神経回路は速くなります。練習するとき、脳の神経回路が銅製のワイヤーから光回線に変化している様子をイメージすると、わかりやすくてモチベーションがあがります。2017.10.24 20:57
658 脳の神経回路が形成されている様子をイメージする能力の限界にあるスイートスポットに到達し、背伸びをしてそれを超えると、脳の中に新しい神経回路をつくって強化することができます。ミスはもはやミスではなく、正しい回路を形成するための情報になります。だから、ミスを直視して修正するほど、脳の中に新しい神経回路が増えます。練習しながらその様子をイメージすれば、ミスを正しく解釈することができます。ミスとはスキルを身につけるための手段なのです。2017.10.23 21:37
657 ミスをしたらすぐに検証するほとんどの人はミスを嫌います。多くの人はミスをすると、顔をそむけ、無視し、何もなかったかのように振る舞います。でもそれは、よくありません。ミスは上達のための案内役を務めてくれます。ミスを直視する人は、ミスを無視する人よりもはるかに多くのことを学びます。ミスをしたらすぐに検証する習慣を身につけましょう。たじろがず、目をそむけず、何が起こったのかを見極め、「次はどうすればいいか?」と自問しましょう。ミスに対しては「深刻な態度」ではなく「真剣な態度」で受け止めることが肝心です。2017.10.22 22:29
656 具体的なイメージで考えるあなたにとって次の指示のどちらが記憶に残りやすいですか?・フレーズを終盤にしたがってより静かに歌う・フレーズを風船が空中に舞い上がるように歌う・できるだけ軽いタッチで弦をつまびく・熱いものに触れるように弦をつまびく・サッカーボールを足でそっと止める・サッカーボールに足の裏でキスをする具体的なイメージを抱くと、理解し記憶し行動するのが容易になります。なぜなら脳は「抽象的な思い」よりも「具体的なイメージ」を鮮明に刻み込むよう進化してきたからです。学習しようとしている一つひとつの部分について具体的なイメージを描く工夫をしましょう。そのイメージは詳細でなくても構いません。でも、見て感じやすいようにすることがポイントです。2017.10.21 22:01
655 ひとりで練習するひとりで練習すると、次のような効果をあげることができます。・能力の限界にあるスイートスポットを見つけられる・誰にも頼らずに実行する規律を身につけられるチャンピオンは誰も見ていないときに汗を流しながら一生懸命に練習しているのです。2017.10.21 01:28
654 ドリルをするのではなくクセになる小さなゲームをするあなたは練習をどのようにとらえていますか。同じ練習をする場合でも、あなたのとらえ方が上達の度合いの影響します。練習は「ドリル」でなく「ゲーム」と考えましょう。「ドリル」という表現には骨折り仕事を連想させ、「無味乾燥な作業」というニュアンスがあります。機械的で退屈な繰り返しで、うんざりするというイメージもあります。それに対して「ゲーム」という表現は、楽しさや情熱といった含みがあります。だから練習をゲームのようにとらえると早く上達します。楽しさと情熱を感じてワクワクしながら練習しましょう。2017.10.19 21:31